私はカンボジア人と結婚したので、義理の妹はもちろんカンボジア人である。
彼女には二人の子供がいるが、とりわけ下の男の子はずいぶんと可愛がっている。
彼女が息子と電話で話し終わった直後、すぐに私の方を向いて「Sister!! (お姉さん!)」と声をかけてきた。
関西弁でいうところの「ねえ、ちょっと聞いてよ!」と言わんばかりの雰囲気だ。
彼女の英語はかなり単語力がすくなく、最初は何を言っているかわからないことも多かったが、一生懸命伝えようとする雰囲気で、どうにかコミュニケーションはとれている。
で、その彼女曰く・・・
「息子が小学校に色鉛筆をもっていったら、全部なくなって帰ってきた。」というのだ。
落としたのかと聞くと、「友達がとってしまうんだ」という。
だから、「学校に持っていくように、安い中国製の色鉛筆を買ってあげないともったいない」というのだ。
以前、日本の中古ショップでチョロQを1ドルくらいで買ってきて、嬉しそうに遊んでいたのだが、どうやらそのチョロQもたった一日持って行っただけで、どこかへ消えてしまったそうだ。
ある日は、学校に行って帰ってきた鞄の中身がほとんどなくなっていたこともあったという。
「学校の先生は何もできない。叩いたら親が怒るし。見てるだけ」
どこかで聞いた話だな~~(笑)
小学校は小さな社会だ。
その「小さな社会」で人のものを取ることを何とも思わないまま成長したら、それは「泥棒を育てている」のと同じだ。
カンボジアの公立学校のレベルはかなり低く、本来は「カンボジアの国として国民を教育する義務がある政府は、カンボジア国民が平等に一定水準の教育を受けられるようなシステムと法律の整備をする」べきなのだと思う。
今のカンボジアの教育には道徳教育、社会教育は完全に抜けているのではないかと思わされた。
以前、CNCというカンボジアのニュース番組でカンボジアの教育に関する討論が放送されていた時、英語字幕があったので討論の内容は理解できた。
予算がないとか、先生の給料が安いとか、お金がらみのことばかり。
お金以前に考えるべきこと、対処すべきことがあると思うのだが・・・。
ここ最近、窃盗が増えているという。
これ以上、窃盗者を増やさないためにも早く道徳教育がこの国の教育に組み込まれることを希望する。
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